アイルランド留学のメリット・デメリット20選

アイルランド留学は、イギリスやアメリカに比べて手頃な費用で英語を学べることや、ヨーロッパ文化に触れられる点で多くの学生に人気があります。しかし、留学先を選ぶ際には、その国のメリットだけでなくデメリットもしっかりと理解しておくことが大切です。

アイルランドは、フレンドリーな人々や美しい自然に恵まれた国である一方、天候や物価、生活スタイルにおいて日本とは異なる部分が多く、長期滞在中に不便を感じることもあります。このブログでは、アイルランド留学のメリットとデメリットをそれぞれ詳しく紹介し、留学を考えている方にとって有益な情報を提供します。

アイルランド留学のメリット10選

物価も安いアイルランド

アイルランド留学の大きなメリットの一つは、他の英語圏の国々に比べて生活費が抑えられることです。特に、留学中は授業料だけでなく、毎日の生活費も大きな負担となるため、物価が安いかどうかは留学先を選ぶ上で非常に重要なポイントです。

ただし、物価の比較は単純にビッグマック指数などの特定の商品の価格だけでは測れないものです。むしろ、生活全体のコストを考慮する必要があります。ここでは、アイルランドとイギリス、カナダなどの他の留学先との比較において、生活費全体を見ていきましょう。

生活コストの観点での比較

まず、アイルランドはイギリスと比べて、特に家賃や公共交通機関、食費といった日常生活に必要な費用が全体的に抑えられています。例えば、ロンドンやマンチェスターといった都市では、1か月あたりの家賃が平均して150,000〜200,000円程度ですが、アイルランドのダブリンや地方都市ではそれよりも20〜30%程度安い家賃で済むことができます。さらに、ダブリン以外の都市（コーク、ゴールウェイなど）に滞在すれば、家賃はさらに抑えられ、長期滞在がより現実的になります。

また、イギリスの大都市では、外食費や娯楽費が高く、ちょっとした日用品の購入でも割高感があることが多いですが、アイルランドの地方都市では食材や生活必需品が安く手に入ります。これは、特に長期の留学を考えている学生にとって、生活費をコントロールしやすい点です。例えば、週末の外食費や日用品のコストを少しでも抑えることで、より多くのアクティビティや学習に投資することができます。

公共交通機関やインフラのコスト

次に、交通費についても比較しましょう。アイルランドの交通機関はイギリスやカナダと比較してもリーズナブルで、学生割引も充実しています。たとえば、ダブリン市内のバスや電車の月額パスはイギリスの大都市と比べて安く、特に学生向けには割引制度が適用されるため、移動コストが大きく減少します。

一方、カナダやオーストラリアでは、都市部での移動や外食費がアイルランドと比べて高くなる傾向にあります。特にカナダの主要都市では、物価が上昇しており、家賃や食費がアイルランドより高くつくことも少なくありません。都市によっては公共交通機関のネットワークが不十分で、自家用車が必要になるケースもありますが、アイルランドの地方都市ではバスや電車だけで十分に移動が可能です。

留学生向けのサービスと物価の関係

さらに、アイルランドでは留学生向けの住宅提供やサービスが充実しており、留学生寮やホームステイ先も比較的リーズナブルな価格で提供されています。イギリスやカナダの一部の都市では、こうした留学生向けの住宅が不足しており、賃貸物件を見つけるのが難しく、家賃が高騰していることもありますが、アイルランドはまだそのような問題が少ないため、手頃な価格で快適な住環境が提供されています。

日本人が少ない

アイルランド留学の大きなメリットの一つは、日本人留学生が少ないことです。これは、特に「英語を本気で学びたい」「日本語に頼らずに現地の環境にどっぷり浸かりたい」と考えている学生にとって、非常に魅力的な要素です。オーストラリアやカナダ、イギリスなどの留学先は日本人にも非常に人気が高く、クラスメートの中にも多くの日本人がいることが珍しくありません。これに対して、アイルランドはまだ日本人留学生の数が少なく、日本語を使う機会が少ないため、英語漬けの環境で学習することができるのです。

アイルランドにいる日本人の数

実際、アイルランドに留学する日本人の数は他の英語圏と比べてかなり少なく、日本政府のデータによれば、2022年時点でアイルランドに滞在している日本人は約1,500人程度です。この数は、同じ年のオーストラリア（約11,000人）、カナダ（約10,000人）、イギリス（約9,000人）に比べると圧倒的に少ないことがわかります。この少なさは、アイルランドでの留学生活において、現地の文化や言語により深く浸るための絶好の環境を提供してくれます。

日本人が少ないことのメリット

アイルランドに留学すると、日本語を使う機会が少ないため、自然と英語を話す時間が増えます。授業はもちろん、日常生活でも現地の人や他の国からの留学生と英語でコミュニケーションを取る必要があるため、語学力が飛躍的に向上するチャンスが高まります。また、日本語に頼ることができない状況に置かれると、積極的に話すことが求められ、自分の英語力に対する自信もついてきます。

さらに、アイルランドのホスピタリティも大きな魅力の一つです。アイルランドの人々はとても親しみやすく、フレンドリーなことで知られています。街中で困っていると、自然と手を差し伸べてくれる文化が根付いており、特に外国人に対してもオープンな姿勢を持っています。こうした温かい環境の中で、英語を実際に使ってコミュニケーションを取る機会が多いことは、留学の醍醐味でもあります。

日本人にあまり注目されていないが、アイルランドが魅力的な理由

アイルランドは、まだ日本人にとってそれほど有名な留学先ではありませんが、実は非常に魅力的な国です。まず、アイルランドはヨーロッパの一部でありながら、英語を公用語とする数少ない国の一つです。そのため、ヨーロッパ文化を身近に感じつつ、英語を学べるという独特の体験が可能です。また、アイルランドは美しい自然環境と豊かな歴史文化に恵まれており、観光やアウトドア活動を通じて、多様な体験を楽しむことができます。

さらに、アイルランドの教育水準は非常に高く、特に語学学校や大学は国際的に高い評価を受けています。質の高い授業を受けながら、少人数制のクラスでしっかりと学ぶことができるのも大きな魅力です。アイルランドの語学学校では、学生一人ひとりにきめ細やかなサポートが提供されるため、初心者でも安心して学べます。

落ち着いた環境で英語を学べる

アイルランド留学の大きなメリットの一つは、落ち着いた環境で英語を学べることです。英語を学ぶうえで、環境は非常に重要な要素となります。アイルランドは、イギリスやオーストラリアのような大都市に比べると、全体的に落ち着いた雰囲気が漂い、都会の喧騒から離れた穏やかな環境が特徴です。

アイルランドは、広大な自然や歴史的な街並みに囲まれており、忙しない都市生活とは違った、ゆったりとした時間が流れています。ダブリンのような都市部でさえ、ロンドンやシドニーと比較すると、静かで落ち着いた雰囲気が漂っています。観光名所や歴史的建造物が多くある一方で、夜通しのパーティーや騒がしいナイトライフというよりも、伝統的なアイリッシュパブでのんびりと過ごすスタイルが主流です。これにより、心を落ち着かせ、集中して学習に取り組むことができる環境が整っています。

これに対して、ロンドンやシドニーのような大都市は、賑やかでエネルギッシュな雰囲気が魅力の一つです。大都市には、国際的なコミュニティが集まっており、多くの出会いやアクティビティがあります。例えば、ロンドンでは、ほぼ毎日のようにイベントやコンサート、ナイトライフが豊富で、常に新しい刺激が待っています。同様に、シドニーもビーチやアウトドアアクティビティが豊富で、アクティブなライフスタイルを楽しむことができます。しかし、その分、人や情報が多く、忙しいライフスタイルになりがちです。たくさんの出会いがあり、それが英語を話す機会につながるという点ではメリットがあるかもしれませんが、落ち着いてじっくりと学習する時間が取りづらくなることもあります。

英語学習において、特に初心者の段階では、ただ話すだけでなく、しっかりとした基礎知識を身につけることが非常に重要です。文法や語彙、リスニングなど、総合的なスキルをバランスよく学習するには、集中できる環境が必要です。その点で、アイルランドの静かで落ち着いた雰囲気は大きな利点となります。人混みや騒音から離れた環境で学習に集中することで、深く英語に向き合う時間を持つことができ、結果的にしっかりとした土台を作ることができるのです。

また、アイルランドの多くの語学学校では、少人数制のクラスを採用しており、教師とのコミュニケーションが密に取れるため、質問もしやすく、一人ひとりにきめ細やかなサポートが提供されます。これは、特に初心者にとって心強い環境です。さらに、アイルランドの人々は非常にフレンドリーで親しみやすく、街中でのちょっとした会話や挨拶も、自然に英語を使う練習になります。これにより、落ち着いた環境で英語を学びながらも、適度に会話の機会を得ることができ、無理なく学習を進めることができます。

ヨーロッパ各国へ格安で旅行できる

アイルランド留学のメリットの一つは、ヨーロッパ各国へ格安で旅行できる点です。留学生活の中で学ぶことは教室の中だけに限りません。異なる文化や歴史を実際に体験することで、英語力の向上や新たな価値観の発見に繋がります。アイルランドは地理的にヨーロッパ全域へのアクセスが非常に便利で、特に格安航空会社Ryanairの利用によって、ヨーロッパ各国への旅行が非常に安く実現できます。

Ryanairはアイルランドを拠点とする格安航空会社で、ヨーロッパ中に幅広いフライトネットワークを持っています。例えば、アイルランドからイギリスのロンドンへは、早めに予約すれば片道数千円で飛ぶことができ、フランスのパリやスペインのバルセロナにも手頃な料金で行くことが可能です。多くの場合、週末の旅行や短期の旅行が非常にリーズナブルな価格で実現できるため、留学中の貴重な経験として、旅行を計画する学生が多くいます。

実際、Ryanairの料金は時期や目的地によって異なりますが、例えば片道€20〜€50程度でヨーロッパ内の主要都市に飛ぶことができることも珍しくありません。航空券のセール時期を狙えば、さらに安く旅行することも可能です。ダブリンや他のアイルランドの都市から、直行便で人気の観光地に飛び立つことができるため、学びの合間に気軽に他の国へ足を運ぶことができるのは大きな魅力です。

旅行を通して学べることは非常に多くあります。異なる国を訪れることで、さまざまな文化や生活スタイルに触れ、視野を広げることができます。旅行先で出会う人々との英語でのコミュニケーションは、実践的な英語力を伸ばす絶好のチャンスです。特に、アイルランド以外の英語圏の国や、英語が第二言語として広く使われている国を訪れることで、異なるアクセントや言い回しに触れ、リスニング力や語彙力も自然と向上します。また、異なる文化背景を持つ人々と交流することで、多文化理解が深まり、自身の価値観や考え方に新しい視点を取り入れることができるのも、留学中の貴重な体験です。

一方で、オーストラリアやカナダなど、他の英語圏の留学先では、地理的な理由から多くの国を訪れることが難しい点がデメリットとなることもあります。例えば、オーストラリアは島国であり、近隣の国へ行くには長距離フライトが必要です。また、カナダもアメリカと隣接していますが、ヨーロッパやアジアなど他の文化圏へのアクセスは限られています。そのため、短期間の旅行が難しく、旅費も高くつくことが一般的です。これに対して、アイルランドは地理的にヨーロッパ全域に近く、週末を使って短期間で多くの国を訪れることができるため、費用を抑えつつ豊富な旅行経験を積むことが可能です。

フレンドリーな国民性のため友達を作りやすい

アイルランド留学の大きなメリットの一つは、アイルランド人のフレンドリーな国民性のおかげで、友達を作りやすいという点です。異国の地での生活では、現地の人々との交流が非常に大切です。特に留学生活では、友達ができることで孤独感が和らぎ、学校や街での生活がより楽しく充実したものになります。アイルランドでは、その温かく親しみやすい人々のおかげで、友達作りが容易です。

アイルランド人は一般的に、とても温かく親しみやすい性格を持っています。街中で困っていると、自然と声をかけて助けてくれるような親切な文化が根付いており、外国人にもオープンな姿勢を持っています。特に留学生に対しては好意的で、興味を持って話しかけてくれることが多いです。アイルランドでは、アイリッシュパブで地元の人々と交流したり、スポーツイベントに参加したりと、日常の中で友達を作る機会が豊富にあります。こうしたフレンドリーな国民性は、留学生にとって非常に心強いものです。

一方で、イギリスやカナダの人々も一般的に親しみやすいとされていますが、それぞれに異なる特徴があります。イギリス人は少し控えめで、初対面では少し距離感を感じることがあるかもしれません。しかし、一度心を開けば非常に親切で誠実な関係を築けることが多いです。カナダ人も非常にフレンドリーで、多文化社会の中で外国人に対する理解が深いことが特徴です。カナダは移民の国として知られているため、多様な文化が混ざり合い、違いを受け入れる寛容な国民性があります。

それに対して、アイルランドのフレンドリーさは、特に距離感が少なく、すぐに親しみを感じさせてくれるという点で特に際立っています。初対面でも気軽に声をかけてくれることが多く、留学生にとっては友達作りがスムーズに進むことが期待できます。このようなオープンな環境では、積極的に自分から話しかけるのが苦手な人でも、自然に友達ができるチャンスが多いでしょう。

友達ができやすい環境は、英語学習においても大きなメリットとなります。語学を学ぶ際に重要なのは、教室での授業だけではなく、実際に日常生活で英語を使う機会を増やすことです。友達ができると、その友達と英語でコミュニケーションを取る機会が増え、自然と語学力が向上します。特に、アイルランドのようにフレンドリーな人々と接していると、恥ずかしがらずに英語を話す練習ができるため、スピーキング力やリスニング力が飛躍的に向上します。

また、アイルランドでは小さなコミュニティが多く、地元の人々との距離感が近いことも友達を作りやすい理由の一つです。大都市のように人々が忙しなく生活している場所とは違い、アイルランドの人々は日々の暮らしの中で、自然に挨拶を交わし、コミュニケーションを取る文化があります。このような環境では、ちょっとした日常会話を通じて関係を築いていくことができ、長期的な友情へとつながることが多いです。

治安がいい

アイルランド留学の大きなメリットの一つは、治安が良いことです。日本は世界でもトップクラスの治安を誇る国ですが、海外で同じように安心して生活できる国は多くありません。そんな中、アイルランドは比較的安全な環境を提供してくれる国の一つです。留学先を選ぶ際に治安の良さは非常に重要なポイントであり、アイルランドはその点でも優れた選択肢です。

アイルランドは、比較的犯罪率が低く、特に凶悪犯罪が少ないことで知られています。日常生活の中で起こりうる軽犯罪（スリや置き引きなど）はもちろん存在しますが、これは世界中のどの国でも起こりうることです。それでも、移民問題を抱える他の欧州諸国と比べると、アイルランドは落ち着いた社会で、暴力的な犯罪が発生する頻度は低めです。また、アイルランドは島国であるため、国境を越えた犯罪の流入が比較的少なく、安定した治安を保つ要因の一つとなっています。

留学先での生活を安全に過ごすために重要なのは、最低限の注意を払うことです。アイルランドでは、都市部であっても深夜に女性が一人で出歩くのは避けるべきですが、日中の街中を歩く分には日本と同じくらい安心して過ごすことができるでしょう。特に、ダブリンやコーク、ゴールウェイなど、主要な都市では公共の場や観光地が整備されており、外国人にもフレンドリーな環境が整っています。学生として滞在する際、地元の人々との交流や、街中での生活が安全に感じられるのは大きな安心材料です。

また、アイルランドは警察のパトロールが定期的に行われており、特に観光客や留学生が多いエリアでは、警備が強化されています。これにより、観光客や留学生が安心して滞在できるよう配慮されています。アイルランドの警察（Garda Síochána）は地域との関わりが強く、親しみやすい警察として知られており、街中で困ったことがあれば気軽に助けを求めることができます。こうした地域社会との密接なつながりが、治安の良さを支えています。

もちろん、どんなに治安が良い国でも、海外では日本と同じような感覚で生活してはいけません。大きな都市では、特に観光客が多いエリアではスリや詐欺に注意が必要ですし、夜遅くに人気の少ない場所を一人で歩くのは避けたほうが良いでしょう。しかし、アイルランドでは日中の街中や公共交通機関など、安全に移動できる環境が整っています。

アイルランドは、他の欧州諸国と比べても移民問題や政治的な不安定さが少なく、治安が安定しています。これは、留学生にとって非常に大きなメリットです。例えば、フランスやイタリア、ドイツといった一部の欧州諸国では、移民問題が治安に影響を与えているケースもありますが、アイルランドではこうした問題が比較的少なく、犯罪発生率も低いまま維持されています。特に留学生にとっては、安心して学習に集中できる環境があることは非常に重要です。

ビザを取得しやすい

アイルランド留学のメリットの一つは、ビザの取得が比較的簡単である点です。特に日本人にとっては、アイルランドは他の多くの国と比べて、ビザ手続きがスムーズに進むことで知られています。留学を考える際、ビザの取得プロセスが複雑で時間がかかる場合、その国を選ぶかどうかを大きく左右することがあります。その点でアイルランドは留学のハードルが低く、多くの学生にとって魅力的な選択肢となっています。

まず、日本人がアイルランドに留学する際、短期留学（90日以内）であれば観光ビザでの滞在が可能です。つまり、特別なビザの申請をせずとも、短期の語学留学や観光を楽しむことができるのです。これにより、ビザ申請のための手間や費用を大幅に削減でき、気軽にアイルランドを訪れることができます。

一方で、3ヶ月以上の長期留学を考える場合には、学生ビザ（Stamp 2）の取得が必要ですが、この手続きも比較的簡単です。アイルランドの学生ビザ申請には、主に以下の書類が必要です：

• パスポート
• 入学許可証（アイルランドの語学学校や大学から発行）
• 留学期間中の生活費を証明する銀行残高証明
• 留学期間中の健康保険の加入証明

これらの必要書類を提出すれば、ビザはスムーズに発行されることが一般的です。特に日本人は、アイルランドにおいてビザ申請の際に特別なトラブルが発生しにくいとされており、申請プロセスは簡素化されています。アイルランド政府も、留学生を積極的に受け入れる姿勢を取っており、ビザ申請の際の対応も迅速です。

これに対して、アメリカのビザ取得プロセスは非常に複雑で、特に学生ビザ（F-1ビザ）を取得する際には、多くの時間と手間がかかることが多いです。まず、アメリカのビザ申請には、面接が必須であり、書類の準備や手続きに加えて、面接の予約も早めに行う必要があります。特に、日本国内でのアメリカ大使館や領事館での面接は混雑することが多く、場合によってはビザ発行まで数ヶ月かかることも珍しくありません。また、ビザ申請に必要な費用もアイルランドと比較すると高額であり、手続きの負担が大きいのが現状です。

さらに、アメリカではビザの取得が難しいだけでなく、入国後の滞在中も厳しいルールが適用されるため、規定を守らなければならないストレスがあります。これに比べると、アイルランドはビザ取得が容易で、留学後も比較的自由に生活できる環境が整っているため、ストレスなく学業に集中することができます。

デメリット10選：アイルランドを行く前に知ろう

アイリッシュの訛りは結構強め

アイルランド留学のデメリットの一つには、アイルランド人の英語の訛りが強いことが挙げられます。アイルランド英語、いわゆる「アイリッシュアクセント」は、他の英語圏、特にアメリカやイギリス英語と比べると独特な響きがあり、初めて耳にする人にとっては慣れるまでに時間がかかることがあるかもしれません。

具体的な例として、アイルランド英語では「th」の発音が独特です。例えば、”three”（3）という単語は、標準的なイギリス英語やアメリカ英語では「スリー」と発音されますが、アイルランドでは「トゥリー」に近い発音になることが多いです。また、母音の発音も特徴的で、”r”の発音がイギリス英語よりも強く、ロールするような音が入ることがあります。”car”（車）は「カー」ではなく、強めに「カァー」と聞こえたりすることもあります。

初心者にとっては、英語の基礎的なスキルを身につける段階で、アメリカ英語やイギリス英語との違いですら聞き分けが難しいことがよくあります。そんな中で、アイリッシュアクセントに初めて触れると、「自分の英語力が足りないせいで理解できないのか、それとも訛りが原因なのか」という混乱を招くことがあります。YouTubeや映画でアイルランドの英語を聴いても、アクセントがそこまで強調されないことが多いため、実際にアイルランドに留学して初めてその強い訛りに驚く学生も少なくありません。

訛りが学習効率に影響を与える可能性も十分に考えられます。特に英語初心者の場合、英語力の自信をつけるためには、まずは聞き取りやすい標準的な英語に慣れることが重要です。しかし、アイルランドの訛りが強い地域に住むと、日常的な会話でも聞き取りが難しくなり、自分の英語力に不安を感じてしまうことがあるかもしれません。その結果、モチベーションが下がり、英語学習そのものが苦痛に感じられることも考えられます。

もちろん、アイルランド国内でも地域によって訛りの強さは異なります。ダブリンなどの大都市では比較的標準的な英語が話されることが多く、外国人が理解しやすい英語を話す人も増えていますが、地方に行くと訛りが強くなる傾向があります。例えば、南西部のコークやケリーなどの地域では、特に強い訛りが特徴で、初めて訪れた際にはネイティブスピーカーでも聞き取りに苦労することがあるほどです。

また、アイルランド英語には独特のフレーズや言い回しも多く使われます。例えば、「What’s the craic?」というフレーズは、「調子どう？」という意味でよく使われますが、最初は何を言われているのか全く理解できないかもしれません。こうしたフレーズに慣れるには、時間と経験が必要です。

意外と日本人が多い

アイルランド留学のデメリットの一つには、意外と日本人が多いことが挙げられます。アイルランドを留学先に選ぶ人の中には、オーストラリアやカナダのような日本人に人気のある国を避け、できるだけ外国人と触れ合える環境を期待している人が多いでしょう。しかし、実際にアイルランドに留学してみると、思ったよりも日本人に出会う機会が多いと感じることがあるかもしれません。

実際、アイルランドで学ぶ日本人留学生の数は増加傾向にあります。2022年のデータによると、アイルランドに留学する日本人は年間約1,500人程度です。この数は、オーストラリアやカナダに比べるとかなり少ないものの、アイルランドの主要都市であるダブリンがそれほど大きくないことを考えると、日本人に出会う頻度が高いと感じる場面もあるでしょう。特にダブリンは留学生にとって人気の都市であり、語学学校や大学周辺では日本人と出会うことが少なくありません。

アイルランド留学を検討する人の中には、留学を通じて日本人以外の外国人とより多く交流したいという思いを抱いている人が多いはずです。特に、英語漬けの環境で外国人とコミュニケーションを取り、英語力を一気に伸ばしたいという期待を持っている方もいるでしょう。しかし、日本人がある程度集まる場所に留学すると、どうしても日本語を使ってしまう機会が増えることがあります。これは、留学生活の中で英語を積極的に使うチャンスを逃す要因にもなりかねません。

アイルランドは、日本人にとってそこまでメジャーな留学先ではありませんが、ここ数年、特に語学留学やワーキングホリデーで訪れる日本人が増えているため、思ったよりも日本人と出会う機会が多いと感じるかもしれません。語学学校や学生寮など、特定のエリアでは同じ目的で来た日本人が集まりやすく、知らず知らずのうちに日本語を使う時間が増えてしまうこともあります。これにより、英語力の向上が期待通りに進まないと感じることもあるでしょう。

数ヶ月で街に飽きる

アイルランド留学のデメリットの一つには、数ヶ月で街に飽きてしまうことが挙げられます。特にダブリンのような都市は、留学生にとって魅力的なポイントが多い一方で、長く滞在するうちに「飽き」を感じることがあるかもしれません。

ダブリンはアイルランドの首都であり、国の文化や経済の中心地です。歴史的な建物や美しい公園、アイリッシュパブなど、初めて訪れた人には楽しめる観光スポットが多くあります。例えば、トリニティ・カレッジやダブリン城、ギネスストアハウスなど、観光地としても魅力的ですし、街中を歩くだけでもヨーロッパの歴史を感じることができます。しかし、東京のような巨大な都市と比較すると、ダブリンの街は規模が小さく、エリアも限られています。そのため、特に長期滞在者にとっては、すべての主要な場所を数ヶ月で巡り終えてしまい、日常生活に変化が少なくなることがあるのです。

東京は世界でも屈指の大都市で、渋谷、新宿、銀座といった多様なエリアがあり、それぞれが全く異なる文化や雰囲気を持っています。また、数えきれないほどの飲食店や娯楽施設があり、常に新しい体験ができる場所です。それに対して、ダブリンは一つの中心地にまとまっており、エリアごとのバリエーションが少ないため、日常的に訪れる場所が限られてくるという面があります。

また、日本では東京以外にも歴史的な都市が多く、たとえば京都では伝統的な日本文化を、福岡や名古屋ではそれぞれ独自の文化やグルメを楽しむことができます。これに対してアイルランドは、主要な都市が限られているため、国内で移動しても大きな変化を感じることが少ないです。例えば、コークやゴールウェイなど他の都市に行っても、ダブリンと比較して新鮮さを感じることが少なく、違いが目立ちにくいと感じるかもしれません。アイルランドの都市は全体的にこぢんまりとしており、地方都市に行っても観光名所が限られているため、何度も足を運ぶには物足りなさを感じる人もいるでしょう。

アイルランドの自然は美しく、特にウィックロー山地やモハーの断崖など、素晴らしい景観が広がっています。しかし、都市の面で見ると、アイルランドの街は比較的小規模で、多様性に欠ける部分があるため、長期滞在中には飽きが生じる可能性があります。東京のように、常に新しいエンターテイメントや文化イベントが発信され続ける都市とは異なり、アイルランドの都市部では日常生活に劇的な変化を求めるのは難しいでしょう。

天気が悪くて憂鬱になる

アイルランド留学のデメリットとしてよく挙げられるのが、1年中天気が悪くて憂鬱になることです。イギリスが雨や曇りが多いことで有名なように、実はそのすぐ隣に位置するアイルランドも同じような気候に影響を受けています。日本でも梅雨の時期は長雨が続き、憂鬱な気分になる人が多いですが、アイルランドではそのような天候が年間を通して続くことがよくあります。

アイルランドの気候は典型的な海洋性気候であり、温暖で湿度が高いのが特徴です。夏でも気温がそれほど高くならず、平均で15度から20度ほど。冬は氷点下に下がることは少ないものの、5度から10度前後と冷え込みます。しかし、一年を通して最も特徴的なのは「曇り空」と「雨」です。特に秋から春にかけては、曇り空や小雨が続く日が多く、晴れ間を望むことが難しいことも。朝起きたら暗く、午後になっても曇り空が広がっているという状況が頻繁にあります。

このような気候が長く続くと、気分的にも影響を受けることがあります。日本でも梅雨の時期や低気圧が続くと、頭痛がひどくなったり、気分が落ち込んでしまう人がいますが、アイルランドの天気も似たようなものです。特に、天候の変化に敏感な人や、気圧の変化で体調を崩しやすい人にとっては、アイルランドの曇りがちな空は時にストレスになることがあります。

また、アイルランドでは「一日のうちに四季を感じる」と言われることがあります。これは、朝は晴れていても、午後には急に雨が降り出し、夕方にはまた晴れ間が広がるというように、一日の天候が非常に変わりやすいからです。このような天候の不安定さは、傘を持ち歩く習慣や、服装の調整が必要になるなど、生活面での工夫が求められます。

イギリス人がよく天気について自虐的なジョークを言うのと同様に、アイルランドの人々も天候に対して同じようなユーモアを持っています。「今日も雨？もちろんだよ！」というように、彼らにとっては日常の一部として受け入れられていますが、留学生にとっては慣れるまで時間がかかるかもしれません。特に、太陽が頻繁に顔を出さない日々が続くと、自然と気分が落ち込んだり、外に出るのが億劫に感じたりすることもあります。

物価はイギリスより安いけど日本より高い

アイルランド留学のデメリットの一つは、物価が日本より高いことです。アイルランドはヨーロッパ留学の選択肢として、イギリスやマルタの代わりに選ばれることが多いですが、物価については注意が必要です。多くの人は、イギリスよりも費用を抑えつつ、ヨーロッパの文化や英語圏の環境で学びたいと考えてアイルランドを選ぶことがあります。しかし、ダブリンの物価は決して安いわけではなく、特に日本と比較すると割高に感じることがあるでしょう。

例えば、物価の指標としてよく使われる「ビッグマック指数」を見てみましょう。東京のビッグマックの価格は約410円ですが、ダブリンでは約5.30ユーロ、これは日本円に換算すると約837円となります。つまり、ダブリンで同じビッグマックを買うと、東京の約2倍の価格になります。これは物価の一例ですが、こうした食事や日常生活のコストがダブリンでは日本よりも高いことがわかります。

ダブリンは、ロンドンに比べると街自体はかなり小さく、自然や田舎の風景も楽しめるエリアが広がっています。しかし、田舎の雰囲気がありながら、物価はそれなりに高いという点で、コストパフォーマンスに対する不満を感じる人もいるかもしれません。特に家賃は非常に高く、学生寮やシェアハウスに住む場合でも、それなりの費用を覚悟する必要があります。ロンドンほど高額ではないものの、東京に比べると物価の高さを実感する場面が多いです。

また、アイルランドを選ぶ理由として「マルタは田舎すぎて物足りない」「イギリスは物価が高すぎる」といった点が挙げられることが多いですが、ダブリンはその両方の特徴を持っている街です。つまり、マルタのように都会的な刺激が少なく、観光地や都市部の魅力が限られている一方で、物価はマルタよりも高くなっています。そのため、アイルランド留学を考える際には、コスト面をしっかりと検討する必要があります。

ちゃんとした日本食が食べれない

アイルランド留学のデメリットの一つには、ちゃんとした日本食が食べられないことが挙げられます。特に長期の留学になると、どうしても日本食が恋しくなる瞬間があるでしょう。ラーメンや寿司、味噌汁、焼き魚といった日本の味が日常から遠のいてしまうと、食事から得られる満足感が少なく感じることもあります。

ダブリンには一応日本食レストランがありますが、本場の味を求めるには少々厳しい状況です。ダブリンは東京やロンドンのような大都市ではなく、規模が小さいため、日本食の選択肢が限られています。また、アイルランドではまだ日本食文化がそれほど深く根付いていないため、現地の日本食レストランの多くは、外国人オーナーが経営していたり、現地の人向けにアレンジされた「なんちゃって日本食」が提供されることが多いです。

例えば、寿司やラーメンなど、アイルランドでも人気の高い日本食は見かけますが、その味や品質は日本のそれとは異なることが多いです。現地の食材を使用しているため、日本の繊細な味が再現されていなかったり、味付けがアイルランド人の好みに合わせて変更されていることがよくあります。こうした状況の中では、本格的な日本食を期待することは難しいかもしれません。

さらに、競合が少ないため、日本食レストランが味を改良しようという意識が薄いこともあります。大都市では競争が激しいため、料理の質を上げたり新しいメニューを開発するレストランが多いですが、ダブリンではそのような競争が少ないため、レベルの高い日本食に出会う機会が限られています。

また、食材そのものを手に入れるのも簡単ではありません。日本で当たり前のように手に入る豆腐や味噌、だしの素、梅干しといった食材は、アイルランドではなかなか見つけることができません。ダブリンにはいくつかのアジア系スーパーがあり、日本の調味料や食材を扱っている店もありますが、品揃えは限られており、価格も高くなりがちです。特に新鮮な魚介類は、寿司や刺身に使えるほどのクオリティのものが少ないため、日本食を自分で作ることもハードルが高いです。

暇だから旅行ばっかりするようになる

アイルランド留学のデメリットの一つには、暇だから旅行ばっかりするようになることが挙げられます。特に、留学当初は英語を習得することに対してモチベーションが高く、毎日授業に出たり、課題に取り組んだり、英語力を伸ばそうと積極的に取り組むでしょう。しかし、時間が経つにつれて、英語の上達が思ったよりもスムーズに進まなかったり、毎日が同じような生活の繰り返しに感じられたりすることがあります。そうなると、生活に刺激が足りなくなり、モチベーションが落ちる可能性が出てきます。

特に、ダブリンのように小さな街では、最初は新鮮だった観光名所や街の雰囲気も、数ヶ月経つと飽きてしまうことが少なくありません。ダブリンは美しい街並みや歴史的な建物が魅力ですが、東京やロンドンのように大都市で次々と新しい体験ができる場所ではありません。そのため、日常生活に変化を感じにくく、生活に物足りなさを感じることもあります。

こうした状況の中で、気軽に行けるヨーロッパ各国への旅行が大きな魅力となります。アイルランドはヨーロッパの一部であり、Ryanairのような格安航空会社を使えば、驚くほど低価格で様々な国に旅行することが可能です。例えば、週末にイギリスやフランス、スペインへ片道数千円で行くことができることもあり、旅行のハードルが非常に低いです。このため、「とりあえずちょっとした旅行でもしようか」という気持ちになることが多く、結果的に旅行が留学生活のメインイベントになってしまうこともあります。

もちろん、旅行は素晴らしい経験ですし、異文化に触れることや新しい場所を訪れることは人生を豊かにする要素の一つです。しかし、あまりにも頻繁に旅行ばかりするようになると、本来の目的である英語学習が疎かになってしまうことがあります。旅行中は現地の観光や食事に夢中になり、英語を使う機会が減ったり、旅行に行くたびに留学先での授業や勉強が後回しになってしまうことも少なくありません。

「逃避の旅行」という現象も起こりがちです。留学中の生活に飽きたり、勉強が思うように進まないストレスから、気分転換として旅行を繰り返すことで、結果的に本来の目標である英語力向上から逃げてしまうことがあります。例えば、毎週末のように「どこか新しい場所に行きたい」と感じ、予定を詰め込んでしまい、いつの間にかアイルランドの生活に対しても真剣に取り組む時間が減ってしまうというケースが少なくありません。

こうした旅行漬けの生活が続くと、学習のペースが乱れ、英語学習への意欲が低下する可能性があります。英語が思うように上達しないと、自分の能力に対して不安や焦りを感じることが増え、さらに旅行に依存するようになるという悪循環に陥ることもあります。もちろん旅行自体はリフレッシュのために必要なことですが、過度に頼りすぎると本来の目標を見失ってしまう危険性があります。

まとめ：デメリットもメリットもあるアイルランド留学

アイルランド留学には、フレンドリーな人々との交流やヨーロッパへのアクセスの良さなど、多くの魅力的なメリットがあります。しかし、天気の悪さや物価の高さ、日本食が手に入りにくいといったデメリットも無視できません。留学中に感じる暇や飽きから旅行ばかりするようになると、英語学習に影響が出てしまうこともあります。アイルランド留学を成功させるためには、これらのメリットとデメリットをしっかり理解し、バランスを取った生活を送ることが大切です。自分に合った学習スタイルを見つけ、現地の文化や環境を最大限に活用することで、充実した留学生活を送ることができるでしょう。